2024/05/23 08:18

孤独感の強い人というのは、劣等感があるんです。
自分を大切にしてて、孤独に悩む人はいないの。
なぜかと言うと、自分を愛せる人は、ひとりでいるときでも、自分が自分の友達になって楽しめるからね。
ひとりさんがまさにそうなんだけど、私はいつも頭のなかで自分に冗談を言ったり、楽しい会話をしたりして、満たされた時間を過ごしているんだよ。
それに対して、孤独な人はやっぱり自分を卑下している。
どうせ自分なんて、って粗末に扱ってるの。
だから孤独になる。
愛がないままに、劣等感が抜けないとか、孤独でつらいとかって、それは当たり前なんです。
自分を可愛がれない人がどんなに心を満たそうとがんばっても、これほど難しいことはない。
孤独から抜け出すには、愛を出して自分をゆるすしかありません。
愛のある人は、たとえ劣等感につながりそうなことがあっても、全部明るく受け止められるの。
自分を責めることもない。
自分をゆるすって、自分否定よりもはるかに勇気や覚悟を要します。
だけどその難しいことが、愛を出すだけで自然に出来ちゃうんだよね。
その点、ひとりさんはすごいよ。
みんなが「こんな自分じゃダメだ」と思いそうなことでも、「俺はすごいぞ!」って自分を誇る材料になっちゃうからね。
自分のやることなすこと全部勇気と自信になる。
たとえば私は、小学生のときから、学校のテストではしょっちゅう0点を取っていたの。勉強嫌いだったからね。
でもそのたびに、「俺は最高だなぁ」って感心していた(笑)
0点のなにが最高なんですかって、まず試験を受けただけでマル。それから、答案用紙に名前を書けたことも素晴らしい。
しかも0点で落ち込むどころか、次の日も笑って学校に行けるんだよ。
こんなに優秀なのはいないぞって、自分で自分を褒めちぎってたね(笑)
いつも自分を可愛がりまくってて、自分で自分に頭が下がっちゃうぐらいなの。
テストで0点を取ると、先生や親に叱られるかもしれない。
なんで勉強しないんだ、遊んでばかりいるからそんな点しか取れないんだ、みたいな感じでガンガン責められてさ。
そうすると、ふつうの子は萎縮しちゃうんだよね。
大人の言うことは絶対的に正しいと思い込んでいて、0点の自分は否定すべき存在だっていう勘違いがはじまってしまうの。
だけどひとりさんを見てもらってもわかるように、ハッキリ言って私は、学校で100点ばかり取っていた人より、はるかに成功しているよ。
誰よりも幸せだし、税金だって人の何倍も納めている。それも、笑いながらね。
0点だから、ダメなわけじゃない。
うまくいかないのは、自分まで自分を責めちゃうことなの。
自分を粗末に扱うなんて、絶対にしちゃいけないんだよね。
だから人になにを言われようが、自分だけは絶対に自分を責めないぞって貫きな。
先生や親がうるさければ、表向きは「はいはい」って従うフリしながら、右から左に受け流してりゃいい(笑)
自分が、自分のいちばんの味方になるんだよ。
そうやって自分褒めを徹底してこそ、本当の意味で幸せになるからね。
斎藤一人 著
『今はひとりでも絶対だいじょうぶ』より