たまに、「私はいつも笑顔なのに孤独なのはどうして？」って言う人がいるんだけど、それは、あなたが余計なことをしているからだと思います。

なんかいつもひと言多いとか、お節介しているとか、そういうので人に煙たがられているんだろうね。 

この人に関わると面倒だって、周りに思われている。

笑ってるだけでいいのに、そこにへんてこりんなものをくっつけるから、せっかくの笑顔も台無しになっちゃうんです。

試しに、相手になにか聞かれたときだけ口を開くようにしてみな。

それも、必要最低限の言葉だけで答えること。

余計なことを言わなくなれば、人に嫌われなくなるよ。

ただし、孤独なあなたが人に嫌われているとしても、それはあなた自身がもともと嫌われる人間だからではありません。

あなたという人間そのものには、なんの問題もないんだよね。

だって人はみんな神の子で、本質は愛と光だから。

あなただって、ひと皮むけば愛の塊に戻ります。

じゃあなにが問題なんですかって言うと、自分の本質は愛だということを忘れ、自分には価値がないとか、自分なんてどうでもいいとかって、自分を大切にできていないことです。

自分否定で愛を閉じ込めちゃってるから、愛を思い出せないんだよね。

自分はダメだという盛大な勘違いによって、自ら孤独の道に進んでいる。

でもね、いまここで愛を思い出しちゃえば、その瞬間に孤独は消えるよ。

孤独から解放されたいのなら、愛を出すしかない。

そしてそれには、笑顔と明るい言葉なんです。

でね、笑顔にも段階があって。 

誰ひとりついてこない笑顔もあれば、3人ぐらいはついてくる笑顔、50人ついてくる笑顔、100人ついてくる笑顔･･････みたいな感じでいろいろある。

東京ドームを一瞬でいっぱいにできる大人気のアイドルなんかは、笑顔が全然違うんだよね。

何千人、何万人という人が、その人の笑顔に惚れちゃうの。 

そういう人の笑顔をよく見てごらん。

自分とはなにが違うんだろう、どういう笑顔がみんなに好かれるんだろうって研究して、真似できるところはどんどん自分に取り入れてみたらいいよ。

ネズミだってさ、魅力のある笑顔になるだけで、ミッキーマウスにまで昇格できるんだよ(笑) 

笑顔を極めただけで、紅白歌合戦にだって出られる(笑)


私はただのネズミでいいと思ってるだけじゃ、ネズミとしての可愛さはあるかもわかんないけど、ミッキーマウスほどの魅力は出ないよね。

それどころか、ネズミが「どうせ私はブサイクだし」ってひねくれて、せっかく褒めてくれる人がいても「お世辞はけっこうです！」なんて噛みついちゃったら、これ はもう確実に嫌われる(笑)

 孤独が決定しちゃうよな。

と思って、あなたもミッキーマウスみたく笑ってごらん。間違いなく、周りの態度も変わるから。

笑顔というのは、「私はあなたの敵じゃまりませんよ」という、いちばんわかりやすい表現なんです。

笑顔があるだけで、この人は敵じゃないんだなって相手は安心する。

それがないから、周りが警戒して距離を置かれちゃうんだよね。

ひとりさんは昔から「真顔禁止」って言い続けているんだけど、それには、こういう理由があってのことなの。

人間関係では、まず「私はあなたの敵じゃありませんよ」 「なにも危害は加えませんよ」「安心してくださいね」っていう気持ちを表現しなきゃいけないんだ。


斎藤一人 著

『今はひとりでも絶対だいじょうぶ』より