2024/03/08 08:23



ある人から、
「愛のある人と、意志の強さは比例しますか?」っていう質問があったのでお答えしますね。

まず、世間ではよく「意志の固さ」が重要視されるようだけど、ひとりさん的には、意志ってすごく柔らかいものだと思っているんです。

強いとか固いものではなく、ふわふわで柔らかいのが意志。

だから、もしあなたが意志に強いイメージや、固い印象を持っているんだとしたら、それはいらないよね。と思っているのがひとりさんなの。

なぜ意志が柔らかいのかというと、意志はそもそも
「自分がこうしようと決定すること」でしょ?

したいことや好きなことを実行するとか、嫌なことをやめるとか。

ようは「自分の気持ち」なわけです。

自分の気持ちって、毎日どころか、刻一刻と変わるものじゃない。

ひとりさんも、「ヨシ、今日はお蕎麦を食べるぞ!」と心に強く誓って家を出ても、いざお店に入ると「やっぱり天丼にしよう」みたいなことはしょっちゅうなの。 

気持ちはあっという間に変わる(笑)

もし意志が固くなきゃいけないんだとしたら、私は天丼が食べたいのに、なにがなんでもお蕎麦しか食べちゃいけないことになるでしょ? そんなの困るね(笑)

意志はいつだって自由に変えていいし、本来そういうものなんです。

一瞬で形を変える雲みたく、ふわふわで軽やかなのが意志なの。

わかるかい?

この、本来の意味を取り違えているから、意志って聞くだけでみんなガチガチなのを想像しちゃうけど、 意志は別に貫き通すようなものじゃないよ。

その視点で言えば、愛が大きくなるのに比例して、意志はますます軽やかになるだろうね。

なぜなら、自分にもほかの人にも自由をゆるすのが愛だから。

誰でも、自分の意志で自由にしたいことをすればいい。

挑戦してみたけど、やっぱり自分に向いてないと思うんだったら途中でやめたっていいんだよ。

やめるのもまた、自由な意志なの。

誰に対してもそんな自由を認められたら、自分も相手も気が楽になるよね。

優しい気持ちにもなれるしさ。

愛が大きくなればなるほど、それが容易になる。

だから人生に無理がなくなるし、揉めごとや問題も減っていく。

意志がどうとか気にする必要もないほど、いろんなことが当たり前にふわっとうまくいっちゃうんだ。


斎藤一人 著

『私は私』より