2024/02/28 08:05



人それぞれ個性はあるけど、それは磨いてはじめて輝きだすものです。

もちろん、すでに優しい人とか、明るくて気立てがいい、よく気がつく・・・みたいな人は個性が磨かれているってことなんだけど、それだってもっと磨けばますます輝くし、どんなに非の打ちどころがなさそうな人でも、自分で「ダメだなぁ」と思うところはあるものだからね。

個性は1人ひとつしかないわけじゃなく、人間は個性だらけなんだよ。

その個性を片っぱしから磨いていくの。

磨かれた個性は人の役に立ってみんなに喜ばれるし、あなた自身の魅力となってすごいオーラになる。

それはあなたにしか出せない、あなたらしい愛なんだ。

ただ、同じ個性でも、嫌味が多いとか暴力的だとかって、愛とはかけ離れたようなものだってあるよね。

個性というのはそういう尖った性格や気質も含むし、意地が悪いことですら、それはひとつの個性だから。

そういう悪い個性はどうするんですかって、悪い個性のまま放っておかなきゃいいだけの話なの。

人を傷つけるような個性があるんだったら、それを愛に変えたらいい。

たとえば、人のアラばかり見えるひとは、その「観察する能力」を、人のいいところを見つけるほうにシフトしてみな。

きっと誰よりも人を大切に思えるようになるし、まわりからも愛されるようになる。

つい感情的になってしまう人は、その強大なエネルギーを拳に注ぐのではなく、世の中の不正や理不尽なことに向けてごらんよ。

みんなの幸せを考えられる、頼もしいリーダーになれるかもわかんないよ。

そうやって荒削りの個性を磨いたとき、あなたはあなたにしか出せない愛を放つ。

それが「私は私」っていう言葉のほんとうの意味です。

世の中では、自分らしさを勘違いしている人も多いけど、自分らしさってたんに個性を丸出しにすればいいわけじゃない。

あなたにしか出せない愛を出すことなんだ。


斎藤一人 著

『私は私』より