2024/02/22 09:45



なんとなく選ぶ。 なんとなく決める。


自分ではいちいち意識していないだろうけど、日常生活はその繰り返しなんです。

つまり、「なんとなく」の積み重ねが人生を作っていくんだよね。

「なんとなく」の感覚で決めたことが、途中で「ちょっと違うなぁ」と思うこともあるでしょう。

それならそれで、方向性を変えちゃえばいいだけ。

やめたほうがいいと思う場合は、そうすればいいんです。

間違いだったとわかるのは、最初にひらめいたときの自分よりも成長した証。

ちょっと前の自分よりも見聞が広がったり、経験値が高まったりして、より感覚が研ぎ澄まされたことを意味するんです。

間違いに気づけるのって、すごく喜ばしいことだよ。

そもそもみんな失敗を怖れすぎているし、失敗に対して大きな勘違いをしているの。

たとえばさ、若い頃に自分がどれだけお酒が飲めるかわからなくて、しっちゃかめっちゃかに酔っ払ってたとするじゃない (笑)

で、今はもうそんなことしてないのに、いちいち昔を振り返って、「私は本当にバカで」「あんなに酔っぱらって最低だ」なんて自分を卑下する人がいるんだよね。

これが間違いなの。

自分では取り返しのつかない過ちだと思っているのかもしれないけど、どんな失敗も、自分の学びのために起きたことなんだよ。

失敗を通じて、「もう二度とあんなことはしないぞ」と思えたら、ちゃんと学び終えている。

失敗から学ばない人は、何度だって同じ過ちを繰り返すし、そのたびに痛い目にも遭うと思います。

だけど学び終えた人は、もう同じことで失敗しません。

魂のステージが上がって、あなたは過去の自分とは違う自分に成長したんです。

だから過剰な反省はいらないし、後悔しなくていいんだよね。

ろくでもない過去だと思っていたその経験は、実はものすごい価値を持ったダイヤモンドの学びです。



成長したあなたは、大きな知恵をつけたんだ。

そんなあなたが「なんとなく」感じたことなんだから、それがいい加減なものであるはずがない。

それどころか金のアイデア、金の卵なの。

あなたの経験すべてがバックボーンにあり、それらに裏打ちされたひらめきが「なんとなく」だからね。

しかも、その経験は今世だけじゃない。

前世やそれ以前の、過去世全部の経験を総動員して生み出された最高の知恵なんだよ。

あなたの魂の、集大成ともいえるアイデアだよね。

過去の失敗も成功も、無意味に思えたことも、そのすべての経験があって最高の知恵が浮かぶ。

それがわかれば、「なんとなく」の知恵が正解だって理解できるんじゃないかな。


斎藤一人 舛岡はなゑ 著

『斎藤一人 なんとなく』より