2024/01/23 08:13

時々、なんでも相手の言うとおりにするのが愛だと思ってる人がいるんだよね。
もちろん、それで気分がいいんだったらなにも問題ないの。
世界は広いから、ひょっとしたらそういう人がいるかもしれない。
うまくいっているのなら「それで正解」という合図だからね。
でもたいていは、人の言いなりになってばかりだとうまくいかないと思います。
相手に合わせようと思うと、やっぱり自分に我慢させることが多くなるから苦しくなるんです。
彼氏ができたばかりだと、最初は「これが愛なんだ」って彼氏に合わせることが楽しいかもわかんない。
でもね、だんだん違和感を抱くようになるんです。
「私はこっちがいいのに」「今日は疲れてるから早く帰りたいのに」って、合わせることがつらくなってくる。
いつもあなたが合わせていると、相手もそれが当然の感覚になっちゃって、要求がエスカレートしてくることもあるだろうしね。
結局、滅私奉公みたいな愛は長続きしないんだよ。
いずれ問題が起きて、さらにしんどい思いをすることになるの。
ただ、そういう経験をすることも学びだからね。
痛い目にあいながら、少しずつほんとうの愛に気がつくの。苦労することで、間違っていることに気づく。
これじゃダメなんだな、うまくいかないときはやり方を変えなきゃいけないんだなっていうのは、自分で経験しながら気づくしかないんです。
あと、そもそも人の言うことばっかり聞いていると、自分を成長させようとする気持ちが希薄になりやすいと思うよ。
ものごとを自分で選択してないから、ちょっとうまくいかなくなると、相手のせいにするんだよね。
「あの人のせいで失敗した」「言うとおりにしたら損をした」って。
自分で決めたことで失敗したのなら「まだまだ私は未熟だなぁ。次は改善して、うまくいくようにがんばろう」って前向きに受け止められることでも、人に言われて決めたことだと、いちいち人を恨んだり責めたりすることになる。
それってすごく疲れるよ。気分も沈むよね。
と言うことは、やっぱりその道は不正解ということなんだ。
斎藤一人 著
『私は私』より