2023/12/26 08:13

大切な基本は、“上気元になる”という意思なんです。
意思がないとできないんです。
「天国言葉を話そう」とか、何をしようっていうのも、それは上気元に向かっていればいいんです。
それは、いわば上気元に向かう旅路のようなもの。
でもね、わかってはいても、知らぬ間に道から外れてしまったりすることってあるんですよね。
だけど、明らかに上気元というところまで線を引いたら、そこに向かって行くようになります。
“ゴムひもの原理”と同じなんです。
私は今まで「“ついてる”って言おうね」とか「笑顔が大事だよ」と言ってきたのは、すべてはこの上気元になるためなんです。
でも、最初から「上気元になりな」って言っても難しいから、「天国言葉を話そうね」とか言ってきました。
それで、「ついてる」とただ言っている人のことを、「あの人は能天気だ」と言う人がいるのですが、“能天気な人”って何も考えてないんだよね。
本当は、人って、何も考えていないと、悪いことを考えだすようになっているんだよね。
だから、能天気で楽しいことを考えるというのは実際にはあり得ません。
「あの人は“極楽とんぼ”みたいだね」って言うけど、小説や映画の物語の中にはそんな人が出てくるかもしれないけど、現実はそうじゃないの。
幸せというのは意思なの。
自分で決めていくの。
だから、上気元で生きるという意思が大切なんです。
人生ってね、“上気元で生きる”という修行なんだよ。
それで、私は上気元の修行だと思って生きてきました。
だから、どんなことが起きても上気元なの。
パリに行きたければ、パリに行こうって決めればいいの。
それと同じで、上気元で生きると決めたら、上気元になるの。
その間にイヤなことが起きないんじゃなくて、イヤなことも起きるの。
イヤな奴も出てくるの。
それでも上気元で生きようという、意思であり、決意なの。
これをしたらこういうことが起きないんじゃなくて、どんなことが起きても上気元なんだよね。
斎藤一人 柴村恵美子 著
『器』より