2023/11/25 08:01



人生でいちばんイヤな言葉は、


「それぐらい当たり前だ」ってことなの。  


私は会社に行くと必ず「ご苦労さん」とか「ありがとう」ってみんなに言うの。  


それでお茶を出してくれたら、また「ありがとう」なんだよ。  


社長にお茶を出すのは当たり前じゃないんだよ。  


それと同じで、旦那さんが給料を持って帰ってきてくれて、それが当たり前になったら、人生が急に味気ないものになっちゃうよね。  


社員だから働くのが当たり前じゃなくて、働いてもらっているんだから、「ありがとう」なんだよね。  


この世の中には、当たり前のものは何もないんです。  


水だって、何もないところからは出てこないんです。  


「水!」って言うと、誰かがそれを持ってきてくれるんです。  


さらには水道局の人やコップをつくってくれる人がいて、初めて水を飲むことができるんです。  




あるはずがないことが起きたときに“有難い”っていうの。  


だから、ありがとうとは、あるはずがないことなんだよね。  


私は米一粒でもつくったことないけど、それでも毎日ご飯を食べることができるの。  


それは、誰かが私の代わりに米をつくってくれるおかげなんです。  


私は漁師じゃないから魚もとれないけど、それでも魚を食べることができるのは、ありがたいことだよね。  


それを、どっかで当たり前だって言っちゃうんだよな。  


“あたりまえ”のことを“ありがとう”に変えたら、人生に花が咲くよね。



斎藤一人 著  

『変な人の書いた世の中のしくみ』より