2023/10/29 08:30



この国では、なぜか「苦難を乗り越えて成功した」みたいなストーリーが好まれます。


苦労に苦労を重ねて、はじめて幸せは手に入れられるものだと信じている人が、いまだにたくさんいるんだよね。 


幸せや成功には、苦労がつきものだというのが常識とされている。


家庭でも、親が「いまがんばらないと、大人になってつらい目に遭うよ」って子どもを脅し、なにがなんでも勉強させようとするわけです。


じゃあ聞くけど、苦労した方が幸せになるんだとしたら、なぜ勉強ばかりしてきた超エリートでも、心の病気になることがあるんだろう?


子どもの頃から親や先生の言うことも聞かず、好きなことばかりしてきたひとりさんが、どうしてこんなに幸せなの?


答えは明確だよね。


苦労したからって幸せになるわけじゃない。


実際はその反対で、「人生、苦労して当たり前」と思っている人は、必要のない重圧まで背負い込んでいるだけです。


むしろ、どんどん幸せから離れていくよね。


世間の常識とは違うかもしれないけど、苦労っていらないものだよ。



すごい成功をおさめた人の伝記やなんかを読むと、どれも示し合わせたように苦労話が出てくるけど、


はっきり言って、本人にしてみれば「そんなこともあったかな?」程度のことだろうね() 


幸せな成功者って総じて心が軽いものだし、たとえ人生に試練が出てきても、それを楽しんだと思うよ。


「でっかい壁も出てきたけど、それを打ち破るのも楽しかったなぁ」って思っているんじゃないかな。


ひとりさんだって、そうだしね。


なぜ苦労を苦労と感じないのかというと、楽しい苦労だからです。


自分の好きなことをするなかで出てきた問題は、それを解決することもワクワクして面白いんだよね。


だから実際のところ、成功者の伝記を苦労話に仕立てあげたのは、それを書いた人とか、出版社だと思いますよ() 


大変な苦労を乗り越えて成功したというサクセスストーリーにした方が一般受けし やすいし、本も売れるものだからね。



斎藤一人 著

『常識をぶち破れ』より