2023/10/27 08:08

人生は旅です。
旅の中で、山と出会い、海辺で寄せては返す波とたわむれ、川のせせらぎに心洗われ、その土地の人の優しさに触れたりします。
そんな旅の途中にも、道端に犬のクソを見ることだってあるでしょう。
でも、旅の間中、ほんの一瞬見た犬のクソのことばかりを考えていて、楽しい旅ができるでしょうか。
犬のクソがどんな色をしていて、どんな形で、どれぐらいの大きさだったかということをこと細やかに人に話しても、誰も喜びません。
人は、旅で見た美しい風景やおいしい料理、土地の人の話を聞きたいのです。
きれいな公園にだって、ゴミ箱はあります。
でも、きれいな公園に行ったら、その美しさを見ればいいのです。
ゴミ箱を見る必要はありません。
病気のこと、嫌なことばかりに焦点を当てていたら、その人生は嫌な人生になってしまいます。
嫌なことに焦点を当てるのではなく、楽しいことに焦点を当てるのです。
そうすれば、人生が楽しくなる。心が豊かになる。
その豊かな心で、誰かを幸せにすることもできるのです。
人間は人に愛を与えるために生きています。
自分から生きる楽しさを奪ってしまった人に、そんなことはできるはずがありません。
イライラしている人は、他人にイライラしか与えません。
ビクビクしている人は、他人にビクビクしか与えません。
借金をして困っている人は、他人に「借金をして困った」ということしか与えません。
これをもらった人は気の毒です。
イライラして、ビクビクして、「借金をして困った」になってしまうのですから。
病気の人でもできること、その中でも一番簡単なこと。
それは、旅先で見た犬のクソは忘れること。
そして、胸を張って堂々と歩くことです。
斎藤一人 著
『変な人が書いた成功法則』より