2023/10/23 08:17



車が壊れたら自動車屋さんに頼むと直してくれます。  

でも神様がつくった人間の体はそうはいきません。  

神様がつくったものはすごく複雑だから、いろいろな学びをしなければ直らないことになっている。  

だからたくさんの失敗という学びがあるんです。  

そうは言っても、手ひどい失敗をしたときは、さすがに落ち込みます。  

そういうときはできるだけ早く、笑って話せるようになるといい。  

ずっと落ち込んだままだと運が逃げていきますが、失敗を笑って話せるようになると運が開けます。  

誰でも落ち込むことはありますが、泣かないで笑うようにしていると、心が落ち込みを乗りこえていきます。  

それに笑って話せる失敗談は、自分を立ち直らせるだけではなくて、聞いているほうにもためになります。  

何もかもうまくいって成功した話より、失敗して立ち直った話のほうが教訓になるでしょ?  

だから落ち込んだら、自分のためにも、人のためにもなるべく早く笑えるようにすることです。  

「いい経験をした。これも学びだ」  

と言い聞かせていたら、そのうち笑えるようになります。  

過去の苦い経験も、  

「あれがなかったら、今ごろもっとよくなっていたのに」  

とマイナスに思うと、ますますつらい過去になります。  

でも、「過去にあんなことをして、あの過去があったから今の私があるんだ。よかったよかった」  

と思えれば、かけがえのない経験になります。  

過去に起きたことは変えられません。  

でも過去への思いは変えることができます。  

「それって負け惜しみでしょ」  

と言われてもかまいません。  

言わせたい人には言わせておけばいい。  

周りが全員「負け惜しみでしょ」と言おうとも、自分の人生は自分が思うことで決まるんだから、自分で「よかったね」と思っておけばいい。  

自分の思いひとつによって過去は変えられるんだと覚えておけば、失敗してもこわくないですよね。  


斎藤一人 著  

『変な人が書いた人生の哲学』より